新築 vs リノベーション住宅:どっちがあなたにぴったり?コストと魅力の比較

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今現在、築〇十年のマンションを買って住んでいる。又は実家の親が高齢になり一緒に住む事を考えている。賃貸住宅が手狭になった為、土地付き中古物件を買って住みたい。など色々理由はあると思いますが、そこで問題になってくるのが、新築を建てたほうが良いのか、リノベーションしたほうが良いのか迷う方は多いと思います。

それぞれのメリット・デメリットを紹介していきたいと思います。

新築住宅のメリット

自分の思い通りのデザイン

新築住宅の一番のメリットと言えばゼロから設計していくため建築士又は営業の方と相談しあいながら自分の思い通りにできるということです。また誰も住んだことが無い家に住むことができるのは中古物件ではできません。

最新の設備

新築住宅では防音、断熱、水回りどこをとっても最新の設備が備わっているため満足度も非常に高くなりやすいです。

最新の耐震基準

日本の住宅で不安なのは、大きな地震や倒壊、ここ数年間でおこっている異常気象等、大きな台風による屋根が飛ばされたり、ガラスが割れたりする風害等に建物が耐えられるか不安ではないでしょうか。
昔の住宅は、当時の耐震基準で作られていることも多いので不安です。新築住宅は、国が定めた最新の耐震基準によって建てられるため、昔の住宅に比べ災害が発生しても影響を受けにくい構造になっていますので安心です。

新築住宅のデメリット

イメージと違った

新築住宅は、ゼロから設計して建てていくため、設計図や間取り図ではイメージしきれない部分も多く、住んでみたら思い描いていたイメージと違うということも少なくありません。また日の入り方や眺望なども住んでみないと把握できない部分でもあります。
これらは相談をする建築士や、営業の方とコミュニケーションを密に取ることで解消される部分でもありますので、ご自分の話や要望を聞き入れてくれる建築士を探すことが最も重要です。

近隣関係のトラブル

また、新築住宅に住み始めて近隣関係で悩む方も結構います。
工事中の音で迷惑をかける事はもちろんですが、工事に入る前に挨拶に来なかったと言う事で毛嫌いしてくる方も中にはいますので、土地を購入した時の挨拶、工事着手前の挨拶は欠かさずに行ったほうが良いです。住み始めて嫌がらせを続ける人もいて、新築住宅を建てたのに数年間で手放し引っ越すケースもあるので細心の注意が必要です。

内装の費用を捻出しにくい

新築住宅を造るときは、下の表の通り中古物件を購入+リノベーション と 既存住宅のリノベーション と比較すると建物の骨格部分を作る費用も必要となってきますので、内装の費用を捻出しにくくなります。

〇・・・費用がかかる △・・・場合による 空白・・・費用がかからない

土地設計建物骨格電気水道設備内装サッシ塗装タイルクロス
新築住宅
中古物件を購入
と内部のリノベーション
持ち家
のリノベーション

リノベーションのメリット

新築に比べ費用が抑えられる

リノベーションの一番のメリットは、新築住宅で建物の骨格部分を造るのにかかっていた費用が必要がないので、費用を抑えられます。設備や内装はそこまでお金をかけたくない、現状で良いと言う方はさらに費用を抑えることも可能です。

新築以上に内装や設備をグレードアップできる

例 仮に予算が3000万あると仮定します。

30坪のコンクリート新築住宅の場合
全体工事費 3000万円
建物骨格費用    40% 1200万円
設備費内装費その他 60% 1800万円

新築住宅の場合、建物の骨格にかなりの比率の予算があてられるため、それが無い場合は、設備や、内装部分にかけることが可能なので、新築住宅より内装のデザインや設備をグレードアップできます。

立地が良い、人気のエリアの土地に住める

予算がいくらでもあると言う方はこの条件にあてはまりませんが、自分が希望するエリアで新築の土地を探すのは大変苦労します。
人気のエリアだと土地の値段が高かったり、駅からかなり離れていたり、高低差がある土地を整備するのにお金がかかる土地、何かのあまりのような、極めて小さい土地や、いびつな形をした土地等しか見つけられません。
リノベーション前提で中古物件を探す場合は、新築と比べ建物の費用を抑え、土地に予算をかける事が出来るため、立地の選択肢が大きく広がります。

リノベーションのデメリット

耐久性の不安

古い物件の場合は、現在の耐震基準に当てはまってない場合があります。
日本の建築基準法の耐震基準は大きな災害が起きるたびに、損傷を受けた建物を検証し耐震基準が改正されています。

耐震基準は
・1971年(昭和46年)
・1981年(昭和56年)
・2000年(平成12年)
に大きな改正が行われました。

旧耐震
1981年の5月31日までに確認申請を受けた物件
震度5程度の中規模の地震で大きな損傷を受けないこと

新耐震
1981年の6月1日以降の確認申請を受けたもの
中規模の地震では軽微なひび割れ程度の損傷にとどめ、震度6程度の大規模の地震で建物の倒壊や損傷を受けないこととされています。

解体して初めてわかるダメージや想定外の補修費

中古物件を購入し、いざ工事に入ろうと壁を剥がしてみると柱や壁にヒビや排水管の水漏れがあったりします。

特に取り換えが必要なものは、給水管や排水管が鋼管の場合は全て取り換えしたほうが良いです。
現在の給水や排水管は、塩ビ管と言うプラスチックみたいな材料が使われているのですが、昔使用されていた鋼管パイプは錆で劣化し、いつかは水漏れしてしまいます。しばらく使わない蛇口をあけると赤い水が出たりする場合は鋼管パイプが使用されていることが多いです。

・コンクリート住宅の場合は建物の骨格の柱や壁にヒビ
・木造住宅では柱が水で腐っている、白蟻等に食べられている
・鉄骨造では柱やブレースの錆での腐食

が考えられます。これらの場合は補修工事、取り換え工事等、高額な費用が掛かってきます。
これらは、壁を剥がして初めて気づく場合が多いので、リノベーションでの最大のリスクと言えます。

リノベーションの相談に来られるお客様で耐震にかなりの不安を持っている方には、費用は掛かりますが、フルスケルトンのリノベーションをおすすめしています。そこで老朽化してる所を補修や補強したりする事でかなりの不安が取り除かれます。

リノベーションをしようか考えているが、建物が古く、たくさん治す所があるはず・・・
老朽化している箇所をプロの目で一回見てほしい。と思われる方は下記のインスペクションを受けるのもアリです。

まとめ

これらのメリット・デメリットから考えると新築住宅とリノベーションは以下のような方に向いていると言えます。

新築住宅 人が住んだものはイヤ・自分の考える理想のデザイン・耐震の安心感・多少高くても良い

リノベーション 出来るだけ良い立地にできるだけ安く住みたい・内装にお金をかけたい・多少の想定外の事も許容可能

これから家を建てられる方やリノベーションなどを考えている方へヒントになれば幸いです。

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