設計事務所の選び方

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ゼネコンと言われる建築会社やハウスメーカーで家を建てる場合は、住宅展示場があったり、プランや見積り等によって完成形とほぼ正確な費用を確認した上で契約をすることができますが、設計事務所の場合は大きく異なります。

設計事務所の場合は、それぞれの家族のライフスタイルに合わせて一軒一軒の家をゼロから設計するので、仮に展示場があったとしてもほとんど参考になりません。また、プランを提案するには建て主のライフスタイルを聞き取り、実際の生活しているお宅に訪問したりして、理解したうえでプランを描かなければ、的を射ない提案になってしまう可能性があります。

では、何を基準に設計事務所を選べばいいのでしょうか?

それは、ズバリ建築家そのものの「人物」です。

ほとんどの方は建築家を探す場合、雑誌やホームページをご覧になってデザインの気に入った建築家にまずアプローチすることでしょう。しかし、デザインの好き嫌いだけで建築家を決めることは大変危険なことです。建築家を訪ねた際には人物を選ぶという前提の元に、以下のポイントをしっかりとご確認ください。

コミュニケーション能力と相性

まず、建築家選びにおいて最も大切なことは、1年以上の計画期間を通して、その建築家と相互信頼を保っていけるかどうかということです。

建て主と建築家のトラブルのほとんどは、ミスコミュニケーションが原因と考えられます。はじめは小さな行き違いでも、それが時間と共に膨らんでいき、最後にはお互いに全てが疑心暗鬼になってしまう、ということは通常の人間関係でもありがちなことです。

じっくりと話し合い、自分たちの意見に耳を傾けてくれるか、細かいことでもこちらが理解できるまで説明してくれるか、もっとわかりやすくいえば家を建て終わったあとでも、ずっとつきあっていきたい人物かを確認してください。

設計能力

ここでいう設計能力とは、間取りやデザインの提案力ではなく、細かい部分の仕上げ方や雨じまいなどの住宅の性能面に関する設計能力です。

住宅設計は実に多くの要素が含まれていて、建築大学や建築士試験の勉強だけでは、とても学びきれるものではありません。ほとんどのことは小さい失敗を繰り返しながら、時間をかけて実地で学ばなければならないのです。

施主側に専門知識が無いと判断がつきづらいところですが、一つの基準となるのは経験の多さです。

1級建築士を持ってて何でも建てれる資格を持ってても公共建築物や商業施設をメインにやっている方は住宅設計は畑違いの為、住みづらい家を提案してしまうと言う事も聞きます。公共建築物や商業施設の大型建築物、賃貸マンション、事務所内装、住宅設計で得意とする分野は様々なので確認する必要があります。

監理能力

設計能力と同じくらい大切な要素が監理能力です。

監理とは、建て主が承認した図面通りに工事が行われているかをチェックしたり、図面に表せない細かい部分の仕上げ方などを施工会社に指示する仕事です。施工会社にいくら細かい図面を渡したところで施工会社が自分たちの利益を追求するためや、工期を削るために楽な方向(手抜き工事)にやってしまうケースがあります。設計と施工が別会社であることが重要なポイントで、施工会社とお金の流れが別になるので、第三者としてクライアント目線で工事監理ができます。

せっかくいい設計ができたとしても、施工会社とのコミュニケーションができるマメで適切な監理ができないと、良い建物はできません。

設計のお願いをする建築家にどのくらいの頻度で監理をするかを聞いてください。

建築の工程にもよりますが建物の骨組みを建てている時には2週に1度、内部工事に入ってくると平均して週に1度程度のペースで現場に足を運ぶ必要があります。

デザイン能力

過去の作品集などを見せてもらい、お好みに合うかを確認してください。

その際に注意すべき点は、あまり細かい部分にこだわらないことです。1棟1棟はそれぞれの建て主の要望によってでき上がっていますので、室内の壁や天井の色、キッチンや浴室等の設備機器などは参考になりません。複数の作品の中から共通して伝わってくるイメージや考え方などを大づかみで読み取ることが大切です。

設計事務所選びで失敗しやすいことや、依頼したあとのトラブルも、気になるところですよね。もっとも多く聞かれる失敗は「建築家の“ 作品” を押しつけられてしまった」というケースです。

建築家は芸術家と違い、建主の希望や敷地条件、使い勝手など多くの要素をふまえてプランを提案してくれます。ただし一方では、その人独自の”作風”があり、住宅を“ 作品”ととらえる建築家もいます。

そういう建築家であっても、その作風に惚れ込んでいて「多少住みづらいところがあっても、この建築家が手がける家に住みたい!」と依頼するケースなら良いでしょう。しかし、作風もよく理解しないまま、ただ人気のある建築家だからという理由で依頼してしまうと、「作風を押しつけられた」と後悔することもありえます。

まとめ

・建築家と話して相性が合うか
・設計の経験の多さ、得意分野の確認
・工事に入った時の監理の頻度
・デザイン能力


これから設計計画をするうえでヒントになっていただければ幸いです。

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