お金がかかる土地の形状について

設計のヒント
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こんにちは。沖縄でRC(鉄筋コンクリート)住宅の設計をしている、大城です。

前回、評価が高くなりやすい土地の条件として、「整形地」であることを挙げました。逆に言えば、形がいびつな土地は、評価が下がるだけでなく、実際に建てるときの費用も、余計にかさんでしまうことがあります。今日は、「お金がかかる土地の形状」について、具体的にお話ししていきます。

旗竿地 ― 重機が入れない、配管が長くなる

旗竿地とは、道路に接する部分が細い通路のようになっていて、その奥に旗のように広い敷地が続いている土地のことです。価格が安く売られていることが多いので、魅力的に見えることもあります。

ですが、この細い通路の幅によっては、工事に使う大型トラックや重機が、敷地の奥まで入れないことがあります。その場合、材料を人の手で運んだり、小さな機械に切り替えたりする必要が出てきて、工事の時間も費用も増えてしまいます。さらに、水道やガス、電気の配管・配線も、この細い通路を通して奥まで引き込む必要があるため、その分の距離が長くなり、工事費用に上乗せされます。業界でよく言われる目安としては、旗竿地は同じ規模の建物でも、工事費が1.2倍から1.5倍ほどになることがある、とも言われています。

高低差のある土地 ― 擁壁の費用が、想像以上にかかる

道路と敷地の間に高低差がある土地も、注意が必要です。高低差を支えるための「擁壁」という壁を造る必要があり、これがかなりの金額になります。

目安としては、1平方メートルあたり3万円から5万円ほど。高さ1メートルほどの高低差なら10メートルの長さで100万円前後、高さが2メートル、3メートルと大きくなるにつれて、150万円、250万円以上と、金額はどんどん上がっていきます。さらに、高さが2メートルを超える擁壁は、法律上の確認申請や構造計算が必要になり、手続きの手間も増えます。これに加えて、土地を平らにならす造成工事や、地盤調査、基礎を補強する工事などが重なると、状況によっては数百万円から1,000万円以上の追加費用になることもあります。

細長い土地・狭小地 ― 足場や重機を置く場所がない

極端に細長い土地や、面積の小さい「狭小地」も、費用がかさみやすい土地の代表です。建物の周りに、工事用の足場や重機を置くスペースが十分に確保できないため、作業の効率が落ち、工期も費用も伸びてしまう傾向があります。目安として、通常より2割から3割ほど費用が上がるとも言われています。

また、狭い土地に十分な床面積を確保しようとすると、2階建てではなく3階建てにせざるを得ないケースも出てきます。階数が増えると、構造の補強や階段部分のスペースが増える分、同じ延床面積でも1平方メートルあたりの建築費は割高になりやすくなります。

三角形の土地や、角度のいびつな土地も要注意

四角ではなく、三角形や、角度が中途半端についている「不整形地」も、意外なところでコストがかかります。建材の多くは、91センチメートルを基本の単位(モジュール)として作られているため、斜めの壁や中途半端な角があると、材料を切って調整する手間が増え、余った部分はそのまま無駄になってしまいます。土地の形がいびつなほど、設計上の工夫や、余計な材料費が必要になりやすいのです。

土地を買う前に、工務店や設計事務所に見てもらう

こうした土地の形状によるリスクは、実際に建物を建てる立場から見ないと、気づきにくいものです。不動産会社は、土地を売ることが仕事なので、「重機が入りにくい」「擁壁にいくらかかりそうか」といった、建築目線でのコスト感まで、必ずしも詳しく教えてくれるとは限りません。

ですから、気になる土地が見つかったら、契約を結ぶ前に、これから家づくりを頼みたいと考えている工務店や設計事務所に、一度、現地を見てもらうことをおすすめします。プロの目で見れば、重機が入れそうか、擁壁がどれくらい必要になりそうか、といったことも、ある程度その場で判断できます。契約してから「思ったより費用がかかる土地だった」と気づくよりも、購入前に相談しておくほうが、はるかに安心です。

必ずしも、そのまま建築を依頼しなければいけないわけではありません。設計事務所のなかには、診断料というかたちで、土地だけを見てもらえるサービスを行っているところもあります。私の事務所でも、そうしたご相談をお受けしています。気になる土地があれば、土地の契約前に、聞いてみてはいかがでしょうか?

私の事務所の 土地診断サービス

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気になる土地が見つかったけれど、契約する前に「本当にこの土地で大丈夫か?」を、建築のプロの目で確認しておきたい。そんな方のために、土地だけを見させていただく診断…


まとめ ― 「安い土地」には、それなりの理由がある

旗竿地、高低差のある土地、細長い土地、不整形地。こうした土地は、価格が周辺の相場より安く見えることがよくあります。ですが、実際に建てる段階になって、重機が入れない、擁壁が必要、材料に無駄が出るといった形で、その安さの分、あるいはそれ以上の費用がかかってしまうことも少なくありません。

前回、銀行の評価が高くなりやすいのは「整形地」だというお話をしました。これは、資産価値の面だけでなく、実際に建てるときの費用の面でも、同じことが言えるということです。土地の値段だけを見て判断するのではなく、その形によって、建築費がどれくらい変わってきそうかまで含めて考えること。それが、あとから「思ったより高くついた」とならないための、大切な視点だと思います。

次回予告 ― 工務店選びで後悔しないために

これまで、土地の選び方や、お金のかかりやすい土地の形について、お話ししてきました。土地と建物にかかるお金の話が一区切りついたので、次は「誰に建ててもらうか」という工務店・設計事務所選びの視点に移りたいと思います。

工務店や設計事務所を選ぶとき、価格だけで決めてしまうと、あとで困ることも少なくありません。次回は「工務店選びで後悔しないために」というテーマで、価格以外に見ておきたいポイント、たとえば完成後のアフターメンテナンス体制や、担当者の対応力、相性の良さなどについて、具体的にお話ししていきたいと思います。

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私たちの設計事務所では、単にデザインだけでなく、そこで営まれる家族の生活を中心に据えた家づくりを行っています。

専門家としての経験に基づき、私たちがお客様に提案する設計の柱は以下の4点です。

1. 本質を見据えた無駄のない設計

お客様のご要望を丁寧に汲み取り、本当に必要なものだけを取り入れた、シンプルで機能的な空間を設計します。家族それぞれの生活スタイルや趣味を尊重しながら、日々の家事動線や家族の目線が交わる快適な間取りを実現します。

2. 将来の変化に寄り添う可変性(スケルトン・インフィル)

子どもたちの成長や独立など、ライフステージの変化に合わせて柔軟に間取りを変更できる設計を心がけています。20年後、30年後も家族の成長に合わせ成長していく建物。そして長く安心して住み継げる資産価値の高い家を提供します。

3. 家族の命と暮らしを守る確かな性能

目に見える意匠性と同じくらい、建物の基礎となる骨格の性能を重視しています。高い耐震性と省エネ性を兼ね備え、近年の気候変動や自然災害からも家族の命と健康を守る、安全で環境に優しい住まいを構築します。

4. 子育て・二世帯住宅の当事者だからできる提案

私自身、4歳と6歳の娘を育てる父親であり、同時に自ら二世帯住宅に暮らす当事者でもあります。現在進行形で子育て世帯のニーズや悩みに向き合い、二世帯同居ならではの奥様のストレスや課題に対する具体的な解決策を持ち合わせています。実体験に基づいたリアルな視点で、親世帯・子世帯の全員が笑顔で暮らせる環境をご提案します。

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