自分サイズのオウチ:住宅の大きさが大切な理由

設計のヒント
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皆さんは「自分サイズのオウチ」という言葉を聞いたことがありますか?これは、自分や家族にぴったり合った家の大きさを見つけることを意味しています。では、なぜ住宅の大きさがこんなにも重要なのでしょうか?

1. 快適な生活空間

家は私たちの生活の中心です。大きすぎる家は掃除や維持が大変ですし、小さすぎると生活が窮屈になります。自分や家族のライフスタイルに合ったサイズの家を選ぶことで、快適な生活空間を確保できます。

2. 経済的な理由

近年、建築資材の価格が大幅に上昇しており、これが住宅建築のコストに大きく影響しています。大きな家を建てると、それに応じて多くの資材が必要になり、結果として建築コストが高くなるのです。さらに、物価の上昇は家の維持にも影響を与え、光熱費や税金などのランニングコストが増加します。そのため、家の大きさを選ぶ際には、初期費用だけでなく、将来にわたる維持費も考慮することが重要です。

小さい家は、建築コストが低く抑えられ、日々の生活費も少なくて済むため、経済的な負担が少なくなります。つまり、自分の経済状況に適した家の大きさを選択することが、長期的な経済的安定につながるのです。

私は設計事務所を経営しておりますが、値段が高く高級な仕様、最先端な仕様などは、お客様が望まない限り、自らは進めません。

個人的には、住宅に毎月お金を支払うより、家族と、ちょっとした外食や、アクティビティにお金をかけて遊ぶほうが、住宅より価値があると思います。

夢のマイホームだし、「このぐらいなら頑張れる!」と言って、今支払っている家賃の倍くらい支払うような住宅ローンを組む方が、たまにいらっしゃいますが、

将来給料が上がらなかったら・・・
会社が潰れたら・・・
病気になって稼げなくなったら・・・

など自分に当てはめて考えてみると、とても怖いです。

3. 将来計画の重要性

家族構成の変化やライフスタイルの変更は、住宅のニーズにも影響します。例えば、子どもが独立した後の家のサイズを考えるなど、将来の計画を考慮してオウチを造る事が大切です。

設定 子供が現在上の子から10歳・6歳としましょう。

問題 あと何年この子たちは家に一緒に住むでしょうか?

下の子を基準に考えた場合、大学卒業が22歳なので、あと16年です。

この子達の為に、個別の部屋があるオウチを建てたのですが、子供が出ていった場合、この子達の部屋は何も使わない部屋や、大体が倉庫などに変わっている場合が多いです。

住宅の借り入れ 35年変動 4000万だった場合は 0.5%の金利で毎月 10.4万円程です。
子供が出ていった後の19年間、空き部屋や、倉庫の為に無駄に住宅ローンを支払うことになりますので、将来の予想が必要です。

仮にですが、将来的にも無駄がないオウチを作って、1000万減額出来た場合は、合計金額が 3000万になりますので、月々の返済は7.8万円程まで下がります。

4. 将来の販売性

決して小さい家を進めているわけではありません。

現在の市場動向を考えると、小さい家の方が売りやすいと言えます。物価の上昇や資材の高騰を背景に、購入者は初期コストやランニングコストが低い物件を求める傾向にあります。小さい家は、購入希望者にとって魅力的な選択肢となり得ます。

新築住宅の分譲業者を見てみると良くわかりますが、万人が手が出しやすい価格に設定しています。
土地・建物で、4000万円以下であれば買いやすいのでその設定が多いと思います。

田舎は分譲地の地価が安い為、敷地は広い傾向がありますが、都心に近づいて来ると地価が上がってくるので、30坪程度まで敷地が小さくなってきます。

建物については鉄筋コンクリート造で建てると、土地・建物で4000万円以内におさめるのが難しいため、大体が木造になってきます。

まとめ

自分サイズのオウチ」を選ぶことは、快適な生活を送るためだけでなく、経済的な安定や将来の売却時のメリットも考慮されるべきです。現在の建築資材の高騰物価上昇を考慮に入れると、小さい家が多くの利点を提供することがわかります。

設計事務所は決して高級住宅や、デザイン住宅を建てたいから頼むところではありません。少なくとも私は、お客様の要望・予算などを聞き出し、整理して、お客様自身の自分サイズのオウチに近づくように提案しています。

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