なぜスケルトンは「無垢の床材」を進めるのか?【素材の理由あり】

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〜複合フローリングとの違いも正直にお伝えします〜

私たちは、住まいの設備や内装について「標準仕様を決めすぎない」スタンスをとっています。
施主様それぞれに合う選択肢を、対話しながら一緒に選んでいくのが、私たちの家づくりだからです。

…ですが、猛烈に“床材だけ”は無垢材をおすすめしております。
なぜそこまでこだわるのか?今回はその理由を、複合フローリングとの違いを含めてお伝えします。

アカシアの無垢床材

■ 無垢の床は「暮らしの土台」になる素材です

家の中で、毎日いちばん触れている場所。
素足で歩き、寝転び、赤ちゃんがハイハイする場所。

それが「床」です。

だからこそ、スケルトンでは**“床だけは自然素材の本物”を使ってほしい**と考えています。

チークの無垢床材

■ 無垢材のメリット

肌ざわりが気持ちいい(さらさら/ほんのり暖かい)
湿気に強く、呼吸する素材(調湿性あり)
経年で味わいが深まる(色が変化し艶が出る)
部分補修ができる(削って再生可能)

西南桜の無垢床材

■無垢材のデメリットも、正直にお伝えします

とはいえ、無垢材にも「完璧な素材」というわけではありません。

  • 傷がつきやすい(けれど直せる)
  • 水分を吸いやすい(けれど拭けば大丈夫)
  • 施工に少し手間がかかる(だからプロが丁寧にやります)
  • 湿気がある時に床と床の継ぎ目に凹凸がでる(何年かしたら落ち着きます)

手がかかる分、愛着が湧く。
そんな人との関係に近い素材かもしれません。

■ 実は“コスパがいい”理由

無垢材は「コストが高そう」と思われがちですが、確かに初期コストは高くなるのですが、実際は長く使える=コスト削減につながる素材です。

合板フローリングは10〜15年で劣化して貼り替えが必要になるかもしれません。
無垢材はメンテナンスしながら30年、50年と使い続けられます。

結果的に貼り替え回数が少ない=ランニングコストが安いのです。


🏯 100年残る建物に“無垢材の床”が使われている理由

観光地のお城や、古民家、旅館。
それらの床が、なぜ100年経っても現役なのか。

それは、無垢材だからこそ直せて、持つ素材だからです。
木は朽ちるけれど、張り替えずに“育てながら使える”。
これこそが、無垢材の本当の強さです。


比較対象としての「複合フローリング」の正体

一方、一般的に多く使われるのが「複合フローリング(合板フローリング)」です。

これは、下記のような「何層にも貼り合わせた床材」です。

  • 上層 表面に木目シート(または極薄の突板)
    表面が固くコーティングされ傷が付きにくい!と説明されています。
    なぜ固くする必要があるのでしょうか?
  • 中層は合板(ベニヤ)
  • 下層:補強材や安定材

これらの層を接着剤で強力に貼り合わせてつくられています。
一見きれいな木の床に見えますが、「無垢材」とは異なり、本物の木が全体に使われているわけではありません。

↓こちらは無垢のフローリング材の断面です。

1本の木の削り出しなので、表の木の表情と、断面の年輪が見えています。
一枚一枚で、切っている場所も違うし、木の表情が一枚一枚違うのが無垢材です。
最近では、印刷された複合フローリングしか見たことない人が多く、色も、木目も不均一な無垢材の見た目を好まれない方も多くなっている悲しい現実です。

ごめんなさい。見た目も大事なのですが一番キモが ↓ 複合フローリングの注意点です。

複合フローリングの注意点

① 湿気に弱い

沖縄のような湿気の多い地域では、
上層、中層、下層の接着剤が劣化し、表面が浮いたり剥がれたりしやすい素材です。

② 傷・劣化への補修ができない

表面がごく薄いため、傷がつくと張り替えるしかありません。

③ 接着剤由来の「揮発性物質」

使用される接着剤には、**ホルムアルデヒドやVOC(揮発性有機化合物)**と呼ばれる
化学物質が含まれていることがあります。

現在の建材は安全基準(F☆☆☆☆など)を満たしていますが、ゼロではありません。
とくに、

👶 小さなお子様
👵 高齢者
🛏 就寝中など床との距離が近い人
🐕️🐈️かわいいペット

これらの方々は床から近い位置で呼吸をする時間が長く、影響を受けやすいとされています。

長期間、微量でも吸い続けることで、アレルギー症状やシックハウス症候群、
免疫系への影響が起こる可能性も否定できません。
化学物質は空気よりも重いため室内の下部に溜まることが多いと言われています。

■「コスパがいい」は本当?

複合フローリングは初期コストが安いため、建売住宅やアパートに多く採用されています。
ですが、以下のような点も含めて「本当にお得なのか?」を考える必要があります。

  • 湿気で劣化し、貼り替えが早く必要になる
  • 傷がついたら補修できず、全面張り替えに
  • 有害物質への懸念からリフォーム時に再検討が必要になることも

10年、20年先まで見据えるなら、“長く使える素材”=無垢材の方が結果的にランニングコストを抑えられるケースも多くあります。

✅ 素材を「知って選ぶ」ことが、健康な家づくりの第一歩

床は、見た目のための素材ではなく、
毎日の暮らしと健康に直結する場所です。

だから私たちは、数ある仕様のなかで、**床材だけは“無垢材を標準にする”**と決めています。

それは「良いものだから使ってほしい」という想いだけでなく、
長く安心して暮らしてほしいという願いからです。

個人ブログでは面白おかしく、沖縄あるある 住宅事情 を発信しております。
興味がありましたら見てみてください。

スケルトンがお客様に提案する設計

私たちの設計事務所では、デザインだけでなく、家族の生活を中心に考えた家づくりを心がけています。

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