沖縄県における住宅の歴史と背景

沖縄県における住宅の歴史は、琉球王国時代から始まります。琉球王国時代の住宅は、平家建築と呼ばれる瓦葺きの建物で、一般的に軒の高い屋根と四方に伸びる石垣が特徴的でした。 家の中心にある床上げ式の畳を備えた座敷や、家庭内で作業するための作業場などもありました。


明治時代になると、日本本土と同様に西洋の文化や建築様式が導入されるようになり、琉球王国時代の伝統的な住宅から転換が始まりました。また、第二次世界大戦後の沖縄戦で、多くの住宅が焼失したことから、戦後の復興期には、簡易的な木造住宅(トタン屋根やトタンの壁の建物)が建てられました。

まず、沖縄県では第二次世界大戦中に激しい戦闘が繰り広げられ、多くの住宅が破壊されました。そのため、復興期には、地元の建築家がコンクリート造の住宅を建てることが多くなりました。また、アメリカの統治下にあったこともあり、アメリカ式の建築技術や素材が導入され、それらがコンクリート住宅の普及にもつながりました。
さらに、沖縄県は台風や地震などの自然災害が多く、建物の耐久性が求められています。コンクリートは耐震性・耐風性に優れているため、自然災害に強い建物として、また、長期的なメンテナンス費用も抑えられるため、多く沖縄県民の常識が、建築を建てるなら「コンクリート造だろ!」と言う認識になっていると考えられます。
沖縄の建設業は戦後からコンクリート造が常識的になったのもあり、コンクリートに特化した業者さんも多い事から、高級住宅とされるコンクリート造の住宅の単価が県外と比べると安い傾向にあります。
その逆で、県外では一般住宅に採用される木造は、沖縄県内では出来る職人さんが少ない事から割高になっています。
決してコンクリート造をおススメしているわけではありません。
木造でも100年以上建っている建物もありますし、どの工法でも、メンテナンス次第で建物は長持ちします。
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